民家でルリカケス成長中 巣立ち間近、住民見守る 奄美市名瀬

2021年03月28日

民家の軒下で育つルリカケスのひな=27日、奄美市名瀬

民家の軒下で育つルリカケスのひな=27日、奄美市名瀬

 国の天然記念物ルリカケスが奄美市名瀬の民家軒下に営巣し、ひなが育っている。住民は「子育てに励む親鳥の足音や、ひなの鳴き声を聞くと心が和む。元気に育ってほしい」と成長を見守っている。

 

 巣があるのは、名瀬朝仁新町の栄義久さん(70)宅の2階テラスの軒下。2019年にもすぐそばにルリカケスが営巣し、5羽のひなが巣立った。栄さんは「いい場所があると覚えていたのか、あのときのひなが大きくなって戻ってきてくれたのかも」と目を細めた。

 

 栄さんによると、今月10日ごろにひなの声を聞き、17日には3羽のひなを確認した。親鳥が近くの木の枝に止まっている姿も見ることができるという。

 

 栄さんと妻栄子さん(70)は親子を刺激しないよう、親鳥が軒を歩く足音や、ひなの声などで子育てを見守っている。4月5日前後が巣立ちの日とみており、「毎日が楽しみ。すくすく育って元気に飛び立ってほしい」と話した。