秋空を悠々「格好いい」 宇検村でサシバ観察会
2020年10月14日
本土から奄美大島に飛来した渡り鳥サシバの観察会が11日、宇検村の宇検集落漁港であった。好天にも恵まれ、島内から家族連れなど32人が参加。「ピックイー」と甲高い鳴き声を響かせながら爽やかな秋空を悠々と舞う姿に見入った。
日本自然保護協会自然観察指導員を務める宇検村生勝出身の野鳥写真家・与名正三さん(68)が案内し、昨年に続き2回目の開催。サシバはタカの仲間で、越冬のため群れをなし本土からトカラ列島以南に向かう。与名さんによると、奄美には毎年9月下旬ごろから飛来。一部は冬鳥として自然豊かな奄美の島々に残り、春を待つ。
11日の観察会で与名さんは、奄美がサシバの国内最大の越冬地であることや、ヘビやカマキリなど爬虫(はちゅう)類や昆虫類などを餌にしていることなどを紹介。参加者は、翼を広げて空を舞うように飛ぶ姿や、電柱でカラスと縄張り争いをする様子などを興味深そうに観察していた。
昨年も観察会に参加したという宇検村佐念の内田翔己君(9)=名柄小4年=は「奄美のいろんな鳥に興味がある。サシバは羽をばたばたせずに飛ぶのが格好いい。今年は去年よりもたくさん見られてうれしい」と話していた。