沖永良部の西郷知って 竿田さん兄弟2カ国語で出版
2021年05月04日
芸能・文化
【沖永良部総局】和泊町の竿田富夫さん(85)、豊さん(73)兄弟は4月、著書「西郷(せご)どんと維新の風~敬天愛人の始まり、沖永良部島」を国書刊行会から出版した。日本語と英語の2カ国語版で、豊さんは英訳を担当した。富夫さんは「西郷は沖永良部島で生まれ変わり、明治維新の大業を成し遂げた。この島での西郷を知ってほしい」と話している。
富夫さんは和泊西郷南洲顕彰会の名誉会長を務める。NHK大河ドラマ「西郷どん」(2018年)の放送をきっかけに、19年から出版に向けて準備を開始。東京五輪・パラリンピック前だったこともあり、外国人訪日客を対象にした英訳を豊さんに依頼した。
著書は、西郷が徳之島から沖永良部へ再遠島された1862年8月から約1年半、同島での厳しい牢生活や島民との交流を中心にまとめた。
元高校英語教諭の豊さんは「西郷の心は時代を超えて価値ある存在。こういう人が日本にいたということを知ってほしい。歴史を学びながら、英語の勉強にもなるので、英語を学ぶ全国の学生にも読んでほしい」と話した。
同書はインターネットで注文可能。沖永良部島内では和泊町の末川商事で販売。問い合わせは電話0997(92)0047同社へ。