奄美空港がリニューアル
2018年07月10日
社会・経済
奄美空港ターミナルビル(奄美市笠利町和野)の増改築工事完了を祝う記念式典が9日、同空港であった。同ビルや国、県、地元市町村、民間の関係者など約80人が出席し、テープカットで奄美の空の玄関口のリニューアルを祝福。2020年の実現を目指す奄美・沖縄の世界自然遺産登録との相乗効果などによる観光振興にも期待した。
奄振交付金を活用し2016年9月に着手。施設面積を1・7倍の7545平方メートルに拡大し、可動式搭乗橋(ボーディングブリッジ)や到着手荷物受け渡し用ベルトコンベヤーを従来の1基から2基に増設。搭乗待合室や出発ロビーを約2倍に広げ、国際線チャーター便就航時に税関や検疫の手続きが可能なスペースも確保した。
1階の総合案内所前には、タッチパネル方式のモニターで島内の景勝地やレジャー・観光施設などの情報を提供するインフォメーションコーナーを新設。特産品や文化の紹介や、展示・即売ができるイベントスペースも確保している。総事業費は約25億5千万円。
到着ロビーであった式典では、奄美空港ターミナルビルの幸進也代表取締役社長が「奄美の空の玄関口として、利用者に満足してもらえるよう取り組んでいく」とあいさつ。
来賓祝辞で金子万寿夫衆議院議員は「施設改修で来島者への印象も良くなる。おもてなしの拠点としても期待したい」と述べた。三反園訓知事や国交省国土政策局の野村正史局長は増改築による利便性向上や地域全体のイメージアップにも期待した。
奄美空港の17年度乗降客数は過去最多の77万3150人(前年度比9・8%増)。同ビルは2030年度の利用者数を91万2千人と予想。朝山毅奄美市長は「今後も来島客の増加が予想される。奄美空港が多くの人々に愛されるよう力を尽くしたい」と話した。