徳之島高野球部を遠隔指導へ 鹿屋体大
2019年12月19日
スポーツ
鹿屋体育大学硬式野球部(藤井雅文監督、部員50人)は17日、タブレットを活用して徳之島高校野球部(吉田公一監督、部員25人)の遠隔指導を始めた。来年3月まで週1回、高校側で撮影した生徒の投球、打撃フォームの動画を大学の部員が添削指導して部活動を支援し、生徒の技術向上につなげる。
遠隔指導は大学とソフトバンク㈱が連携し、動画を使って指導者と選手がやり取りできる同社のオンラインレッスンサービス「スマートコーチ」を活用する。生徒が専門的な指導を受ける機会を増やし、教職員の負担軽減を図る目的で同社の社会貢献活動の一環。11月末現在で全国48自治体の98校、135の部活動へ支援を行っている。
スマートコーチは15年に運用開始したが、全国離島では初の試み。
毎週1回、吉田監督が投手、野手各1人の投球、打撃動画と選手が抱える課題などのコメントを添えて送信。大学側は7人体制で修正箇所を検討し、動画への書き込みなどで動作の改善点を伝える仕組みだ。
17日は藤井監督や同社の広報担当者らが徳之島高校を訪問。同校部員25人の投球、打球速度を計測した。来春に再度計測し、数値を比較して指導効果を検証する。藤井監督は「学生にとっても、教える側に回ることで責任が増し、野球に取り組む姿勢も変わるのでは」と利点を挙げた。
吉田監督は「スマートコーチは島を出ることなく専門的な指導、サポートが受けられる。冬場の選手の成長につながれば」と期待し、太良瞭希主将は「外部からの指導で自分たちの実力が分かり、目標設定もしやすくなる。本土のチームに負けないよう、練習の質を上げていきたい」と話した。