奄美大島、与論島が入選 日本から12地域トップ100入り
2021年10月07日
世界自然遺産
持続可能な観光の国際的認証団体「グリーン・デスティネーションズ」が実施する表彰制度「TOP100」が5日発表され、奄美大島と与論島が入選した。一般社団法人あまみ大島観光物産連盟の境田清一郎事務局長は「環境に配慮した観光に取り組む地域として国際的な認証を受けた。新型コロナウイルス収束後に向け、自然や文化に理解のある旅行者へのアピールになる」と喜んだ。
グリーン・デスティネーションズは、世界持続可能観光協議会(GSTC)が設置する非営利団体の一つ。持続可能性について100項目の基準を設けており、「TOP100」では特に重要な30項目のうち15項目を満たす取り組みについて、各地域が提出したレポートで評価する。
奄美大島と与論島は観光庁の「日本版持続可能な観光ガイドライン」の指標の効果・検証を行うモデル地区に選定されており、モデル地区事業の一環として応募した。
奄美大島は自然資源を適切に利用するためのルール設定や認定エコツアーガイド制度の創設、観光による地域への利益還元の仕組みづくりなどを紹介。環境保全と伝統文化の継承を組み合わせた観光振興策が評価された。
与論島は、地元の文化や産業の基幹となる海洋環境の保全について、住民や民間団体、漁協、大学、行政など関係機関が連携して行っている取り組みをアピール。一般社団法人与論島観光協会の町岡安博事務局長は「民間をはじめとした各所の長年の取り組みが評価され、とてもうれしい」と話した。
日本からは釜石市と京都市、北海道ニセコ町が2年連続入選。ほか、阿蘇市、長良川下流、七尾市と中能登町、那須塩原市、佐渡市、小豆島町、豊岡市の計12地域がトップ100入りした。グリーン・デスティネーションズのサイトには各地域のレポートが公開されている。