クロウサギを守ろう 環境省輪禍防止キャンペーン
2020年09月11日
政治・行政
国の特別天然記念物アマミノクロウサギの交通事故防止キャンペーンが9月15日から、奄美大島と徳之島で始まる。両島ではクロウサギをはじめ希少な野生生物の輪禍が多発しており、主催する環境省奄美群島国立公園管理事務所は「生き物が出てきてもすぐに止まれるように、夜間はゆとりのあるスピードで走行してほしい」と安全運転を呼び掛けている。
キャンペーンはクロウサギの交通事故の増加を受けて、繁殖期を迎えて活動的になる毎年秋ごろに実施。同事務所のマスコットキャラクター「あまくろ」による街頭キャンペーンのほか、ラジオや各自治体の広報誌での啓発、公共、観光施設へのポスター掲示などを展開する。
奄美群島国立公園管理事務所によると、今年の奄美大島と徳之島でのクロウサギの交通事故確認件数(8月末現在)は計34件。2000年の調査開始以降で最多だった17年とすでに並んでいる。山中の林道だけでなく、国道や県道など交通量の多い道路でも事故が増えているという。
キャンペーンは11月15日まで。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、街頭キャンペーンは規模を縮小して実施する。日程は▽9月23日午後3時 伊仙町役場前(秋の全国交通安全運動と共同開催)▽10月24日午後0時半~2時半 黒潮の森マングローブパーク(奄美市住用町)。