エルサルバドル大使が徳之島へ 11日に来島
2018年11月10日
地域
中米エルサルバドル共和国のマルタ・リディア・セラヤンディア・シスネロス駐日特命全権大使が11日、徳之島を訪れる。奄美群島広域事務組合が奄美群島育成人材フォローアップ事業の一環で展開する「FAMトリップ」に参加する。徳之島訪問を前に南海日日新聞の取材に応じ「島々が世界自然遺産登録を目指した取り組みをしていることは存じ上げています。豊かな自然に出会えることをとても楽しみにしています。徳之島の元気な子どもたちとの交流も楽しみの一つです」と語った。
セラヤンディア大使は来日34年で、奄美群島を訪れるのは初めて。教育者の家庭(実家は幼稚園~高校の一貫校・生徒数約1500人を運営)で育ったこともあり、日本の教育には関心が高い。
「子どもの頃から、世界をより良くするためにできることを考えるのは大切なこと。未来を担う若い世代に対して国際理解教育が必要です」と語った。
エルサルバドル産コーヒー豆の対日輸出は好調。「徳之島もコーヒーの栽培をしていますね。おいしいコーヒーは人の心を優しくし、笑顔にします。徳之島産コーヒーも楽しみにしています」と笑顔で話した。
大使はエルサルバドル国立大学で生物学を学び、中米カトリック大学工学部を終えた後、慶応義塾大学で日本語とドイツ語を専攻。日本では警察をはじめとした公的機関での通訳を歴任。2011年に駐日エルサルバドル共和国大使に就任。日本の小学校~大学での講演では、国際理解教育の重要性を語っている。
※エルサルバドル共和国
中央アメリカ中部に位置するラテンアメリカの共和制国家。国土面積は日本の四国よりやや大きい2万1040平方㌔。北西にグアテマラ、北と東にホンジュラスがあり、中央アメリカ5カ国のうち、唯一カリブ海に面していない。首都はサンサルバドル。公用語はスペイン語。
コーヒー、砂糖、綿花の栽培が盛ん。カリブ海諸国以外の米州大陸部全体で最小の国家だが、歴史的に国土の開発が進んでいたこともあり、人口密度は米州最高。