ドローン活用し救助活動=奄美署と奄美市建友会、災害時の情報収集で協定

2018年02月01日

地域

連携の手順を確認した合同訓練=31日、奄美市名瀬

連携の手順を確認した合同訓練=31日、奄美市名瀬

  奄美署は31日、小型無線機(ドローン)を活用した災害時の情報収集について奄美市建友会(濱田樹朗会長、40社)と協定を締結した。大風や豪雨などの大規模災害発生時、上空から被災状況を把握し、要救助者の早期発見・救助につなげる狙い。警察署が民間企業とドローンの利用について協定を結ぶのは県内初。

 

 協定では、会員各社が建設現場の進捗(しんちょく)管理や測量のために所有しているドローン計12機を活用。要請を受けた会員の操作担当者が現場を空撮し、同署はドローンの映像を参考にしながらより効率的な救助活動などを進める。

 

 奄美市名瀬の県立奄美少年自然の家であった締結式では、大川隆則署長と濱田会長が有事の協力体制を確認し、協定書を交わした。

 

 濱田会長は「行政連携を密にし、地域防災に積極的に取り組みたい」とあいさつ。大川署長は2010、11年の奄美豪雨災害などについて触れ「近年大規模な風水害が多発している。立ち入りが困難な場合でも一早く確認ができるドローンの機動力に期待している」と話した。

 

 締結式の後は合同訓練があり、自然の家敷地内で土砂崩れが発生したとの想定で現場の撮影や被災者の捜索を行った。訓練では㈱浜田機動の榮康晴さんがドローンを操縦し、大川署長らが空撮した映像を見ながら災害発生時の連携の手順を確認した。