国内から270人参加 奄美市でがんと代謝研究会

2018年05月11日

地域

「がんと代謝研究会」の参加者ら(上)と、実行委員長の森正樹教授=10日、奄美市名瀬

「がんと代謝研究会」の参加者ら(上)と、実行委員長の森正樹教授=10日、奄美市名瀬

  がん細胞の代謝メカニズムなどをテーマに国内の研究者が発表する第6回「がんと代謝研究会」(実行委員会主催)が10日、奄美市名瀬の集宴会施設で始まった。実行委員長を務める大阪大学大学院医学系研究科の森正樹教授が大和村出身であることから、奄美での開催が実現した。11日までの2日間、27項目の研究演題で発表や講演がある。

 

 研究会は2013年から毎年開催。日本のがん研究に携わるエキスパートだけでなく、臨床医師や検査技師らも参加している。今年は全国から約270人が奄美奄美でがんと代謝研究会写真(森正樹氏) 丸山大島入りした。

 

 10日は▽がん代謝制御機構▽がん微少環境▽腸内細菌と免疫―などの分野で発表があったほか、カリフォルニア大学サンフランシスコ校で研究に携わる梶村真吾准教授が「脂肪細胞の代謝と制御機構」と題して特別講演した。

 

 実行委員長の森教授は「がん細胞の研究では日本が世界をリードしており、そうした分野の研究会を奄美で開催できるのは非常に感慨深い。来島した研究者や医師らは週末まで滞在する予定。研究会だけでなく奄美大島の自然環境や文化にも親しんでほしい」と語った。

 

 11日は▽がん幹細胞▽代謝創薬、診断―などの分野に関する講演や発表がある。