キビ、過去最高2万2711円 21年産農家手取り、712円増

2021年12月28日

社会・経済 

生産者交付金と原料代で構成する2021年産(21~22年期)サトウキビの生産者手取り価格が27日、決まった。基準糖度13・7度の1トン当たり価格は前期比712円増の2万2711円。手取り価格の算定方法が現行方式となった07年産以降、最も高かった10年産(2万2292円)を419円上回り、過去最高となった。

 

生産者手取り価格は▽政府支払いの「甘味資源作物交付金(生産者交付金)」▽粗糖の国際相場を基準に算定し、製糖会社が生産者に支払う原料代│の合計。

 

交付金は国の予算が絡むため、前年12月に決定する。原料代は毎年10月から翌年9月までの砂糖年度の第2四半期(1~3月)の輸入糖売り戻し価格の告示に伴い決まる。

 

21砂糖年度の第2四半期輸入糖売り戻し価格が27日、トン当たり前年を1万1655円上回る9万5793円に決定。これにより原料代は前年より712円高い5851円となった。生産者交付金は20年12月で、20年産と同額の1万6860円と決まっている。

 

県農協中央会によると、砂糖の相場価格は主要生産国であるブラジルなどの天候不順による減産予測やコロナ禍における物流の混乱を背景とした海上運賃の上昇を受け、前年に比べて高値で推移したことから売り戻し価格が上がった。

 

価格は糖度により増減し、基準糖度帯上限の14・3度で2万2968円、下限の13・1度で2万2455円となる。